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【イタリア生活】限られた人しか入れない、バチカン市国の秘密のマーケット?(その1)

ローマに住んでいた時の事。
おじいちゃんとおばあちゃんが
約3週間の予定で泊まりに来てくれた。

一週間ぐらいローマに滞在し、
週末の連休を利用して
皆でパリへ旅行に行く予定にしていた。

出発を二日後に控えた日の夜、
おばあちゃんが困った顔でこう言ってきた。

「日本から持ってきた血圧の薬なんだけど
数を間違えて少なく持ってきちゃったみたい」

話を良く聞くと、必要な数の半分ぐらいしか
持ってこなかったので、
あと数日で無くなってしまうらしい。

※イメージ

もしかしたら薬を飲まなくとも血圧は安定したままかも
しれないが、飲まなかった事がないのでとても不安とのこと。

さて、どうしたものかと困ってしまった。

困っていても仕方がないので
近くの薬局に行き、同じ薬があるかどうか
聞いてみることにした。

翌日、例の血圧の薬を持って、近くの薬局に行ってみた。

薬局で訳を話し薬を見せたが、
やはり同じ薬は置いていないという。

ただ、
「薬の成分が分かれば、同じ成分の薬を探せるかもしれない」
と言ってくれたので、一旦家に帰り薬の成分を調べ、
イタリア語と英語に翻訳してメモをし、
改めて薬局に向かった。

持って行ったメモを渡し、調べてもらう。

いろいろと時間をかけて検索してくれたのだが
あいにく、イタリアでは販売許可されていない薬
とのことだった。

おばあちゃんは
「もういいよ、ありがとう。お手数かけてごめんね」
と言いながらも不安いっぱいの顔。

その時、薬剤師さんが「ちょっと待って」
と言い、引き出しをゴソゴソと探していたと思うと
紙を一枚引っ張り出した。

そして、私に渡すと
「バチカン市国の中にはインターナショナルマーケット
があって、そこには薬局もあるわ。
バチカン市国の薬局だったらイタリアで
販売されていない薬を売っていることがあるの。
探している薬があるかどうかは分からないけど、
聞いてみるといいわ。
ただ、薬局やマーケットのエリアは
バチカンの人や、許可証を持っている人じゃないと
入れないの。
でも処方箋を持っていれば入れてくれるから
これを見せて中に入ればいいわ。」

見ると、誰か知らない人の名前が書かれた
薬の処方箋である。
引き出しの中には同じような紙(処方箋)が何枚も
無造作に入っていたので、恐らく何かの時のために
取っておいていたんだろうと思われる。

「ただし、この処方箋は中に入るためだけに使って。
中に入ったら、薬局の人に直接説明しなきゃだめだからね。」

こういうところが、イタリア人の世渡りの上手さであり
人情に厚いところである。
全力でどうにかしてくれようとするのだ。

へぇ~。でも、バチカン市国の中に
そんなインターナショナルマーケットがあったなんて
知らなかった。
どんな感じなんだろう。

※イメージ

パリへの出発はあさって。
バチカンの薬局へ行けるとすると、明日しかない。

よっしゃ、明日行ってみるか!

(その2に続く)

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